【大井町】巨大メンチカツの聖地「ブルドック」が移転!変わらぬデカ盛り洋食

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大井町のレジェンドが帰ってきた

大井町といえば、駅前ののんべえ横丁やすずらん通りなど、安くて美味しい「せんべろ酒場」がひしめく魅惑の街。
しかし、この街の食文化を語る上で絶対に外せないのが「洋食」の存在です。
その象徴とも言える名店「ブルドック」が、あのもらい火事という災難を乗り越え、奇跡の復活を遂げているのをご存知でしょうか。

ブルドックの新店舗外観

かつての東小路にあった旧店舗は、きたな……いや、年季の入った油と煙に燻された渋い店構えがトレードマークでした。
(とんねるずの番組で「キタナシュラン」として紹介されたこともありましたね)
しかし、不幸な火災により店舗は焼失。
多くのファンが再開を絶望視していましたが、彼らは諦めていませんでした。
新しい店舗は、旧店舗からほど近い「プロヴァンス」の跡地。
外観は少しこざっぱりとして現代風になりましたが、一歩中に入れば、そこには紛れもなくあの「ブルドック」の空気が流れています。

私が訪れたのは週末のお昼時。
復活を待ちわびた往年のファンや、噂を聞きつけた若いカップル、そして近所の常連さんたちで、店の前には常に行列ができていました。
災い転じて……ではないですが、以前の入りにくかった雰囲気が薄れ、より多くの人が入りやすくなったのは良かったのかもしれません。
厨房からは、忙しく立ち働くシェフたちの活気ある声と、揚げ油の音が聞こえてきます。

これぞ暴力的なまでの「メンチカツ」

ブルドックに来て、これを頼まない手はありません。
この店の代名詞であり、多くのフードファイターを唸らせ、多くの胃袋を満たしてきた名物中の名物。
「メンチカツ定食」です。

巨大メンチカツ

デカい。とにかくデカい。
運ばれてきた瞬間、思わず笑ってしまうそのサイズ。
その重量、なんと約350g。
よくある「わらじカツ」なんて生易しいものではなく、厚みも含めてもはや「枕」です。
お皿からはみ出しそうなその巨体に、たっぷりのデミグラスソースがかかった姿は、これぞ洋食界の要塞。
付け合わせのキャベツが、メンチカツの下敷きになって悲鳴を上げているようにすら見えます。

ナイフを入れると「ザクッ」という心地よい音。
衣はハードめで香ばしく揚げられており、中からは肉汁とタマネギの甘みが溢れ出します。
これだけの量があると途中で飽きそうに思えますが、不思議と食べ進められてしまうのがブルドックの魔法。
その秘密は、粗めに刻まれたタマネギの甘みと食感、そして少し酸味の効いた特製デミグラスソースにあります。
ソースが油っこさを中和してくれ、白飯がバキュームのように吸い込まれていきます。

ご飯とメンチカツ

そして忘れてはならないのが、卓上に置かれた「ごま塩」の存在。
これをホカホカのご飯にふりかけ、ソースたっぷりのメンチを頬張り、熱々の味噌汁で流し込む。
おしゃれなビストロにはない、これぞ日本の洋食、これぞ大井町のソウルフードです。

オムライスも忘れてはいけない

メンチカツばかりが注目されがちですが、他のメニューも実力派揃いです。
カニクリームコロッケ、ポークソテー、ナポリタン……。
どれも魅力的ですが、今回は「ミニオムライスとハンバーグのセット」を注文しました。

運ばれてきたオムライスには、ケチャップで可愛らしいイラストが。
これは……ペンギンでしょうか?(笑)
忙しい中でもこういう遊び心を忘れないスタッフさんの心意気にほっこりします。

薄焼き卵に包まれているのは、ラードの香りが食欲をそそる、こってりとしたハムライス。
最近流行りの「卵ふわとろ・デミソースとろ〜り」なんて軟弱なオムライスではありません。
スプーンでガツガツ食べる、男気溢れる昭和のオムライスです。
セットのハンバーグも、肉の旨味がぎゅっと詰まっていて、洋食欲を完全に満たしてくれます。

まとめ:エッジを研がない「日常の洋食」

ブルドックの料理は、決して洗練された高級フレンチではありません。
盛り付けも豪快だし、カロリーだって気にしちゃいけない。
でも、そこには「お腹いっぱい食べて、元気になって帰ってよ」という店主の心意気と、長年大井町の人々に愛されてきた変わらぬ味が詰まっています。

駅前にはタワーマンションが建ち並び、どんどん綺麗になっていく大井町。
でも、こういう「エッジを研がない」泥臭い名店が、形を変えてでも残っていてくれることが、この街の本当の魅力なのだと思います。
お腹をペコペコに空かせて、ぜひ行ってみてください。
満腹と幸福、そして明日の活力が約束されています。

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