京都発、素材にこだわる和菓子の名店
横浜駅西口、横浜髙島屋の地下食品街。
数ある和菓子店の中でも、常に長い行列ができているお店があります。
京都に本店を構える「仙太郎(せんたろう)」です。

「国産」「無添加」など素材本来の味を大切にする姿勢と、ボリューム感のある気取らないお菓子作りが支持され、地元マダムから会社員の手土産まで絶大な人気を誇ります。
名物の「ご存じ最中」や、青じその入った「おはぎ(ぼた餅)」が有名ですが、季節ごとに登場する限定のお菓子も見逃せません。
新春の習わし「花びら餅」
年明けの穏やかな午後、初釜気分で抹茶を点てていただくのは、この時期だけの特別な和菓子「花びら餅」です。

白く柔らかな求肥(ぎゅうひ)の間から、ほんのりと透けて見えるピンク色がなんとも雅やか。
このお菓子、元々は平安時代の宮中行事「歯固めの儀」に由来する格式高いもの。
長寿を願って、硬いもの(猪肉や押し鮎など)を食べる習わしが、時代とともにお菓子へと変化していったそうです。
真ん中に挟まれた棒状の「ごぼう」は、その押し鮎に見立てた名残なのだとか。
仙太郎の花びら餅は、このごぼうの土の香りと、味噌餡の甘じょっぱさが絶妙なバランス。
「お菓子にごぼう?」と最初は驚くかもしれませんが、これが意外なほど合うんです。
間に薄い羊羹を挟むなど、味わいに奥行きを持たせる工夫も流石の一言。
新年の寿ぎを口いっぱいに感じる、贅沢なひとときです。
冬にこそ食べたい「水羊羹」
そしてもう一品、冬の仙太郎で密かな楽しみにしているのが「冬の水羊羹」です。

水羊羹といえば夏の涼菓というイメージが強いですが、福井県など北陸地方では「こたつに入って水羊羹を食べる」のが冬の定番。
最近ではその文化が広まり、関東でも冬限定の水羊羹を見かけるようになりました。
仙太郎の水羊羹は、瑞々しく、口の中でスッと解けるような滑らかさが特徴。
暖房で乾燥した部屋にいると、このひんやりとした水分と、小豆の上品な甘さが五臓六腑に染み渡ります。
むしろ夏よりも、冬の方が美味しく感じるかもしれません。
まとめ:並んででも食べたい味
おまけで付けてくれた梅の花の干菓子も可愛らしく、細やかな心遣いが嬉しいですね。
いつ行っても混雑している仙太郎ですが、その並ぶ時間の価値は十分にある美味しさ。
季節の移ろいをお菓子で感じる、日本ならではの豊かさを、ぜひ横浜髙島屋で手に入れてください。

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