下町に残る、昔ながらのパン屋さん
京急線の黄金町駅から少し歩いた、中区末吉町。
この界隈は、古くからの飲食店や商店が点在する、横浜の下町情緒あふれるエリアです。
そんな街角に、ひっそりと、しかし確かな存在感を放って佇むパン屋さんがあります。
その名は「カメヤ」。

おしゃれなブーランジェリーが増える一方で、こういった「町のパン屋さん」は年々姿を消しつつあります。
アルミのトレイ、手書きのポップ、そしてガラスケースに並ぶ素朴な惣菜パンたち。
一歩足を踏み入れれば、そこだけ昭和の空気のまま時間が止まっているかのような、懐かしさに包まれます。
お店のお母さんが「コーヒー飲んでく?」と、紙コップでコーヒーをサービスしてくれるのも、下町ならではの温かいおもてなし。
近所のおじちゃんがそれを片手に店先でパンを頬張る姿も、この街の日常風景です。
名物!謎のメニュー「味付サンド」とは?
カメヤのラインナップは、あんぱんやカレーパンといった定番から、焼きそばパンなどの調理パンまで豊富ですが、中でも一際異彩を放っているのが「味付サンド」です。

「味付」って、サンドイッチなんだから味がついてるのは当たり前じゃないの?
そうツッコミを入れたくなりますが、食べてみるとそのネーミングの妙に納得します。
中身はハム、キュウリ、レタス、そして薄焼き卵。
ポイントは、この「薄焼き卵」と「マヨネーズソース」の味付けです。
卵焼きは、まるでお母さんがお弁当に入れてくれたような、ほんのり甘じょっぱい家庭的な味。
そこに、酸味を抑えた緩めのマヨネーズが絡み合い、全体を優しくまとめています。
パンはふわふわで、具材を優しくサンド(プレスしすぎない絶妙な力加減!)。
一口食べると、素朴なんだけど、他では食べたことのない「カメヤの味」が口いっぱいに広がります。
その他のおすすめ調理パン
カメヤの実力は味付サンドだけではありません。
個人的に推したいのが、シンプルな「タマゴサンド」です。
最近のタマゴサンドは、出汁を効かせたり、半熟でトロトロにしたりと進化が著しいですが、カメヤのは「ゆで卵を潰してマヨで和えた」正統派。
白身のゴロゴロとした食感が残っていて、塩加減も絶妙。
「こういうのでいいんだよ、こういうので」と、思わず頷きたくなる美味しさです。
また、野菜コロッケを挟んだコロッケパンや、酸味が効いたポテトサラダサンドも外せません。
どれも具材がたっぷりで、手に取るとずっしりと重みを感じるほどのボリューム。
それでおいて、お値段は数百円と実に良心的です。
まとめ:いつまでも続いてほしい味
コンビニのサンドイッチも美味しいですが、手間暇かけて手作りされたパンには、やはり敵わない魅力があります。
早朝からお店を開け、毎日変わらぬ味を提供し続けることの凄さ。
「味付サンド」の優しい味わいは、疲れた心と体に染み渡るようでした。
黄金町周辺を散策する際は、ぜひ「カメヤ」で昭和の味に出会ってみてください。
サービスのコーヒー片手に、公園でパンランチ、なんていうのも乙なものですよ。


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